プライベートジェットで広がる日本の旅|リゾート地域へのアクセスと自由な移動の可能性

更新日:3 日前
日本の新幹線をはじめとした公共交通機関網は、主要都市間を移動するうえで非常に便利です。一方で、国内には高速鉄道のネットワークだけではアクセスしにくい、魅力的な旅行先も数多くあります。
白馬でのスキー滞在、妙高のセカンドホームでの休暇、ニセコで過ごす週末など、主要な国際空港からさらに数時間の移動を必要とする目的地もあります。日本での滞在期間が限られている旅行者にとっては、目的地までの移動そのものが旅程の大きな部分を占めることもあります。
プライベートジェットは、こうした移動に別の選択肢を提供します。チャーター機を利用すれば、定期商業便に依存せずに地方空港間を移動できる場合があります。また、ヘリコプターについても、利用が認められた離着陸施設があれば、目的地までの短距離移動に活用できる可能性があります。
松本空港や新潟空港などの地方空港は、チャーター便の運航状況や各種条件によって、日本の山岳リゾートへの代替的な玄関口となり得ます。

松本空港(信州まつもと空港)の実際の配置や施設規模を参考にAIで生成したイメージ画像
/禁無断転載
海外在住のセカンドホーム所有者やその家族、日本を頻繁に訪れる旅行者にとって、こうした移動手段は地方の目的地へのアクセスを容易にし、短期間の滞在をより実現しやすくする可能性があります。
日本におけるプライベートジェットの動向
日本ではプライベートジェットは依然として専門性の高い移動手段ですが、近年、ビジネスジェットの運航は増加しています。
国土交通省によると、2025年のビジネスジェットの離着陸回数は23,650回となり、2019年と比べて約35%増加しました。

日本におけるビジネスジェットの発着回数推移/出典:国土交通省
この数値には国内線と国際線の運航が含まれます。ビジネス航空の利用拡大を示すデータではあるものの、企業の出張、個人のレジャー旅行、その他の運航を区別したものではありません。
こうした業界全体の統計に加え、個々の移動事例からは、通常の交通手段では対応が難しいニーズにチャーター航空がどのように応えられるかが見えてきます。
航空機チャーターサービスなどを行う日本の航空関連企業SKYTREK(スカイトレック)社は、90歳の乗客のために、米子から南紀白浜までの直行チャーター便を手配した事例を紹介しています。通常の交通手段では3回の鉄道乗り換えを含み、約5時間を要する移動を回避できたといいます。
この事例は、移動手段を個々の事情に合わせて手配することの利点も示しています。高齢者や複雑な乗り換えに負担を感じる人にとって、移動時の身体的な負担を軽減できる可能性があります。
SKYTREK社の代表取締役社長兼CEOである永堀啓太氏は、次のように述べています。
「プライベートジェットは、これまでごく限られた人だけが利用するものと見られてきました。しかし、特に従来の交通手段ではスケジュールや目的地の面で対応が難しい場合に、旅行者にどのような価値を提供できるのかという点で、関心が高まっています」
予約前に知っておきたいポイント
プライベートジェットは柔軟な移動を可能にする一方、費用や運航条件は旅程によって大きく異なります。
チャーター料金:
料金は航空機の種類、飛行距離、搭乗人数、運航上の手配などによって決まります。一般的に、利用者は座席単位ではなく航空機そのものをチャーターするため、搭乗人数が費用を検討するうえで重要な要素となります。
回送便(エンプティレッグ):
航空機が次の予約先へ移動する際などに、回送便として利用できる場合があります。通常より割安な料金で利用できる可能性がありますが、航路や出発時刻の自由度は限られるのが一般的です。
運航上の制約:
天候、空港の運用時間、着陸許可などが利用可能性に影響します。特に山岳地域でのヘリコプター運航は、気象条件に左右されやすい点に注意が必要です。
目的地までの移動時間:
プライベートジェットが、すべての区間で新幹線より速いとは限りません。比較する際には、空港までのアクセス、到着後の地上移動、最終目的地までにかかる時間も含めて考えることが重要です。
SKYTREKで広がる日本各地への移動:
2016年に設立されたSKYTREK社は、ビジネスやレジャーを目的とする旅行者向けに、プライベートジェットやヘリコプターのチャーターを手配しています。日本国内の約90か所の空港、飛行場、ヘリポートを利用した移動に対応しています。

ダッソー・ファルコン・プライベートジェットの優雅なキャビン。広々としたレザーシートや磨き上げられた木目調の仕上げが施されており、日本各地への移動を快適に過ごせる空間となっています。(写真提供:SKYTREK社)
同社のオンライン・フライトシミュレーターでは、希望するルートの検討や航空機の比較、チャーター料金の目安の確認ができ、問い合わせ前に利用可能な移動方法を調べることができます。
また、地上交通や宿泊・ホスピタリティ関連のパートナーとも連携し、到着後の移動や個別の旅程の手配にも対応しています。
日本各地の地方都市やリゾート地域への旅行を検討する人にとって、同社のシミュレーターは、プライベート航空を活用した移動の可能性を探るための出発点となりそうです。
参考資料:
SKYTREK - サービス紹介/モビリティソリューション
SKYTREK - サービス紹介/地方創生・インバウンド誘致における「二次交通」と「高付加価値化」
国土交通省「日本におけるビジネスジェットの運航状況」
出典:
Patience Realty(2026年11月)



