日本のリモートワーク実施率が21.4%に低下|出社回帰と移住の課題が地方創生に与える影響

2026年9月9日にパーソル総合研究所(PERSOL Research and Consulting)が発表した調査では、日本でリモートワークを取り入れる企業が減少し、出社を基本とする企業が増える中、リモートワークの利用が徐々に縮小していることが示されました。
7月に実施された調査では、正社員の21.4%がリモートワークを行っており、前年から1.1ポイント低下しました。

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一方、「出社を基本とする」という指示を受けている人の割合は24.6%で、前年から1.8ポイント上昇し、2年連続の増加となりました。
こうした変化は、既存の仕事を続けながら地方へ移住することを可能にし、都市部で得ていた所得を地域の店舗や住宅市場へ呼び込むことで地方創生につなげようとする日本の取り組みに、影響を及ぼす可能性があります。
仕事を変えずに地方へ移住
内閣府は、地方の地域社会に人や経済活動を呼び込む取り組みの一環として、「転職なき移住」を推進しています。
リモートワークに関する施策では、地方への移住や地域のサテライトオフィスの設置、企業と自治体との連携などを促しています。人口流出の抑制、地方での雇用支援、新たな事業の創出などが目的です。
政府はこの取り組みを引き続き推進しています。2026年6月には、地方での事業に関心を持つ企業と自治体をつなぐ官民連携型のリモートワーク拠点について、内閣府が参加者の募集を開始しました。
その経済的な効果には、具体性があります。例えば、東京で得ていた給与を維持したまま長野へ移住した人が、その所得の一部を地域の住宅、食料品、各種サービスなどに支出すれば、移住先には消費力を持つ住民が増えることになります。地域側で同等の雇用を新たに生み出すことなく、地域経済に所得を呼び込める可能性があります。
こうした移住が多くの世帯で進めば、年間を通じた住宅需要や地域の事業者を支えることにもつながる可能性があります。ただし、PERSOLの調査は働き方を対象としており、移住の実績を調査したものではないため、こうした潜在的な経済効果を定量化しているわけではありません。
一方で、今回の調査からは、恒常的な移住を実現するには、時折リモートワークができる程度では柔軟性が十分でない可能性も読み取れます。リモートワークを行っている人のうち、出社せず毎日リモートワークをしている人は14.5%にとどまりました。一方、81.6%は今後もリモートワークを継続したいと回答しています。
週に数回東京のオフィスへ通勤する人と、たまにしか出社しない人では、住宅を選ぶ際の判断も異なります。企業がリモートワークを認め続けていても、勤務先から遠く離れた場所への移住が現実的ではなくなるケースもあります。
長野県、移住対象者を金銭面で支援
長野県は、この国の政策目標を地域レベルで支える取り組みの一例です。同県の移住支援制度では、対象となる申請者に対して、単身世帯には最大60万円、2人以上の世帯には最大100万円を支給しています。
18歳未満の子どもとともに移住する世帯については、追加の支援を受けられる場合があります。実際の支給額や対象となる条件は、市町村によって異なります。
この制度では、本人の意思で移住し、移住先を主な居住地としたうえで、それまでの仕事をリモートワークで継続する人も対象となります。テレワーカーについては、週20時間以上のリモートワークを行うこと、原則として以前の勤務先へ常態的に通勤していないことなどが条件とされています。
また、申請者には居住や就業歴に関する要件があり、申請後も少なくとも5年間、移住先の市町村に居住し、就業を継続する意思があることが求められます。
外国籍の人も、永住者や一定の家族関係に基づく在留資格など、指定された在留資格を有していれば対象となる場合があります。
出典/Further Reading:
Patience Realty(2026年9月)



