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首都圏のマンションPER、中古が新築を逆転|価格上昇が賃料伸び率を上回る

  • 執筆者の写真: Tsubasa Yajima
    Tsubasa Yajima
  • 5月8日
  • 読了時間: 4分
東京カンテイが2026年5月7日に発表した「2025年マンションPER(Price Earnings Ratio)」レポートによると、首都圏におけるマンション価格の上昇が賃料の伸びを上回り、購入価格と賃料収益のバランスがさらに乖離していることが明らかになりました。 

特に中古マンション市場でその傾向が顕著となっており、築10年中古マンションの平均PERは31.78となり、新築マンションの30.46を上回りました。 
東京カンテイが発表したレポートによると、首都圏におけるマンション価格の上昇が賃料の伸びを上回り、購入価格と賃料収益のバランスがさらに乖離していることが明らかになりました

これは、賃料収入に対する価格水準で見ると、中古マンションの方が新築よりも割高な状態になっていることを意味しており、首都圏中古マンション価格の急上昇を示しています。

 

マンションPERとは、物件価格が年間賃料の何年分に相当するかを示す指標です。 例えばPER30の場合、購入価格が約30年分の賃料に相当する計算となります。 


PERが高いほど、賃料収益に対して価格が高いことを意味します。 


なお、この指標には管理費、修繕積立金、税金、融資コスト、空室リスク、キャピタルゲインなどは含まれていません。 


それでも、価格上昇が賃料上昇に裏付けられているのか、あるいは立地希少性や将来的な値上がり期待などによって押し上げられているのかを判断する上で、有効な参考指標となります。 


新築マンションPERは6年連続で過去最高

2025年の首都圏新築マンションPERは30.46となり、前年比で1.53ポイント上昇しました。 

これで6年連続の過去最高更新となります。 


調査対象となった94駅の平均新築マンション価格は1億1,212万円で前年比9.0%上昇。平均月額賃料は29万2,968円で同3.1%上昇しました。 


価格と賃料はいずれも上昇したものの、価格上昇率が賃料を大きく上回ったことでPERが押し上げられました。 


また、調査対象駅のうち約7割にあたる64駅(68.1%)で、新築マンションPERが26以上となっています。前年から2.1ポイント上昇しました。 PER18未満の駅はありませんでした。 


新築マンションPERが最も高かったのは都営三田線「白金高輪」駅の47.83、最も低かったのはJR総武線「津田沼」駅の19.40でした。 


中古マンションPERはさらに上昇

築10年中古マンションのPERは、首都圏260駅平均で31.78となり、前年比2.91ポイント上昇しました。 


この数値は新築マンションPERを上回っています。 


東京カンテイは、中古マンション価格が継続的に上昇する一方、築年数経過に伴い賃料上昇が限定的となる傾向を背景として挙げています。 


PER26以上の中古マンション駅は191駅となり、全体の73.5%を占めました。前年から14.7ポイントの大幅上昇です。 


2016年時点では、PER26以上の駅はわずか5.4%でしたが、2025年には約4分の3へ拡大しています。 


中古マンションPERが最も高かったのは東京メトロ日比谷線「神谷町」駅の79.88、最も低かったのは東武東上線「東松山」駅の16.40でした。 


PERが示す東京マンション市場の変化

マンションPERは、価格上昇と賃料上昇のバランスを見る上で重要な指標です。 


一般的にPERが高いほど、購入価格に対する表面利回りは低下します。 目安として、PER20は表面利回り約5.0%、PER30は約3.3%に相当します。 


2025年の首都圏平均PERは、新築30.46、中古31.78となっており、市場全体で利回りが圧縮されている状況を示しています。 


ただし、これが直ちに「投資不適格」を意味するわけではありません。 


都心部など人気エリアでは、空室リスクの低さ、流動性、立地希少性、ライフスタイル価値、長期的な値上がり期待などを背景に、高PERでも購入が選択されるケースがあります。 


一方、純粋な賃料収益性という観点では、価格上昇が賃料上昇を大きく先行していることをデータは示しています。 


これは、東京を他のグローバル都市と比較する海外投資家や、賃料収入のみで投資判断を行う購入者にとっても重要なポイントとなります。 


また、実需購入者にとっても、PERは「買うべきか、借りるべきか」を考える際の参考指標となります。高PERは、月額住居コストの観点では賃貸の方が割安である可能性を示唆しますが、資産形成や居住安定性を重視して購入を選ぶケースも少なくありません。 


調査概要

東京カンテイは、自社データベースに登録された物件を基にPERを算出しました。 

価格、成約価格、募集賃料はいずれも70㎡換算で標準化し、駅別に集計しています。 

首都圏では、新築マンション94駅、築10年中古マンション260駅が調査対象となりました。 

30㎡未満の住戸や事務所・店舗区画は除外されています。 


参考資料:

出典:
Working on Laptop

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