日本の不動産業界団体、新年会講演で「持続可能な都市づくり」に焦点
- Tsubasa Yajima

- 1月9日
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日本不動産協会および不動産流通経営協会(FRK)という、日本の不動産業界を代表する2団体は、7日に都内のホテルオークラ東京にて合同の新年賀詞交歓会を開催しました。
当日は、不動産業界の経営者に加え、国会議員や関連産業の関係者が多数出席しました。

開会挨拶を行う、日本不動産協会会長で三菱地所会長の吉田淳一氏
冒頭の挨拶で吉田会長は、住宅を巡る最近の政府税制改正に言及。2025年末に決定された税制改正では、住宅ローン減税が大きな論点となったと述べました。
改正内容については、新築住宅向けの優遇措置は概ね維持される一方で、中古住宅購入への支援が拡充された点を評価。また、制度全体が今後5年間継続されることについて、若年層の住宅取得を後押しする前向きな施策だと述べました。
一方で、建設コストの上昇や人手不足については、日本の都市が直面する深刻な課題だと指摘。これらの問題が都市再開発を停滞させ、インフラ更新、防災対策、さらには国際競争力といった国家的課題にも影響を及ぼしかねないと警鐘を鳴らしました。
そのうえで、建設業界、不動産業界、そして行政が連携し、長期的な視点で持続可能な都市開発を推進していく必要性を強調しました。
分譲マンション市場については、新築マンションの短期転売(いわゆる投機的取引)に対する業界としての反対姿勢を改めて表明。
マンションは本来、長期居住を前提とした住宅であるべきだとし、昨年11月に業界団体が発表した転売抑制策を、会員各社が適切に実行していく重要性を訴えました。
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続く基調講演では、国土交通大臣の金子恭之氏が登壇し、昨年成立し、4月1日から全面施行されるマンション関連の法改正について言及しました。
今回の法改正は、新築から老朽化した建物まで、マンションのライフサイクル全体における管理の在り方を改善することを目的としています。具体的には、大規模修繕や建替えについて、管理組合が意思決定しやすくなる仕組みが整備されます。
また、所在不明や連絡が取れない区分所有者への対応策も盛り込まれ、老朽マンションの再生・再開発を進めるための道筋が強化されました。金子大臣は、新たな法制度のもとで、政府として適切なマンション管理を積極的に推進していく考えを示しました。
会の締めくくりには、不動産流通経営協会理事長の遠藤靖氏が乾杯の挨拶を行いました。
遠藤氏は、今回の税制改正で中古住宅向けの住宅ローン減税が拡充され、最低床面積要件の緩和、借入限度額の引き上げ、控除期間の延長などが実現した点に言及。これらの措置が、中古住宅市場における取引や投資を力強く後押しするとの見通しを示しました。



