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千代田区が新築マンションの転売対策強化へ|引き渡し後5年間の制限をデベロッパーに要請

執筆者の写真: Tsubasa Yajima
Tsubasa Yajima
10月30日
読了時間: 4分
東京都千代田区は、新築マンションの投機的な購入を抑制するため、計画中の住宅開発事業に関わるデベロッパーに対し、物件引き渡し後5年間の転売を原則として制限する契約条項を導入するよう要請しました。

2026年10月27日の今回の要請は、千代田区が2025年7月に不動産協会へ協力を求めた際の対応から一歩踏み込んだものです。業界団体を通じた協力要請から、個別の開発事業に関わるデベロッパーへの直接的な働きかけへと方針を変えています。

千代田区丸の内エリアの夕景写真
千代田区の夕景 photo by Fumiaki Hayashi on Unsplash

ただし、今回の要請に法的拘束力はなく、千代田区内の新築マンション全般に適用される一律の転売禁止措置が導入されたわけではありません。


転売制限の対象を特定の開発事業に絞る新たなアプローチ 


千代田区が対象としているのは、容積率の緩和など、都市計画上の特例措置によるメリットを受ける計画中の開発事業です。区は、デベロッパーに対し、原則として引き渡し後5年間の転売を制限する条項に加え、同一人物による同一建物内の複数住戸の購入を禁止する条項を契約に盛り込むよう求めています。 


このアプローチは、区内のすべての新築マンション取引に制限を設けるのではなく、特別な開発上の措置による恩恵を受ける事業に対して、投機的な取引を抑制する仕組みを導入しようとするものです。 


既存の業界団体による自主的な取り組みは、これよりも限定的です。不動産協会は加盟企業に対し、物件の引き渡し前の転売行為を制限するとともに、複数住戸の購入を抑制するよう求めています。


これらの取り組みは、千代田区が求める引き渡し後5年間の転売制限には及ばず、業界としての対応は、区の要請と比べて限定的なものにとどまっています。


デベロッパーからは、今回の要請に対して実務上の懸念も示されています。三井不動産は、投機的な転売を抑制する重要性を認める一方、転勤や転職、その他の事情によって所有者が売却を必要とする場合もあると指摘しました。三菱地所は、要請への対応方針はまだ決定していないとしています。


現時点で公表されている報道では、5年間の転売制限に関する具体的な適用除外、違反時のペナルティー、執行方法は明らかになっていません。実際の効果は、デベロッパーが購入者との契約にどのような条項を導入するかによって左右されます。


国の税制改正をめぐる議論は別の論点に 


一方、自民党は10月21日、住宅・土地・都市政策調査会の会合で、新築マンションの投機的な取引を抑制するための追加策について議論を開始しました。 


不動産学部があることでも知られる明海大学の中城康彦教授は、短期の不動産譲渡益に対する課税強化や、投機的な取引を抑制するための特別な税の導入を提案しました。


これらは現時点では初期段階の提案であり、政府として決定された政策ではありません。自民党の公式発表でも、具体的な課税方式や税率、導入時期は示されていません。


日本ではすでに、不動産の短期譲渡所得には長期譲渡所得よりも高い税率が適用されています。現行制度では、売却した年の1月1日時点で所有期間が5年を超えているかどうかによって、短期譲渡所得と長期譲渡所得が区分されます。


この税制上の区分は、物件の引き渡し日から5年間を起点とする千代田区の転売制限案とは異なるものです。


今後の焦点は、デベロッパーが千代田区の求める5年間の転売制限を契約に導入するかどうか、また、その契約にどのような適用除外や違反時の措置が盛り込まれるかという点です。さらに、国レベルでの税制議論が具体的な政策案につながるかどうかも注目されます。


参考資料:



「千代田区の5年間転売制限要請とデベロッパーの対応」テレビ朝日系列メーテレ (2026年10月27日)





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