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東京都のアフォーダブル住宅政策|容積率ボーナスによる低賃料住宅供給促進を検討

  • 執筆者の写真: Tsubasa Yajima
    Tsubasa Yajima
  • 1月13日
  • 読了時間: 3分

2026年1月11日付の日本経済新聞は、東京都が都心部の家賃急騰に対応するため、民間デベロッパーによる市場価格を下回る賃貸住宅供給を促す新制度を、早ければ2026年度にも導入する方針だと報じました。 


提案されている枠組みは日本初とみられ、分譲マンションや複合開発において、周辺相場の約8割以下の賃料で住宅を提供することを条件に、容積率(FAR)を緩和する仕組みです。 


都心で住宅の手頃さ(アフォーダビリティ)が課題となる中、この制度は用途地域規制のインセンティブを活用し、子育て世帯などの居住環境改善と低廉賃貸住宅の供給誘導を目的としています。 


容積率は敷地に対して建設可能な延床面積を定める指標であり、上限が高いほどデベロッパーにとって事業性や収益性が向上します。 


不動産調査会社の東京カンテイによると、東京23区の分譲マンション賃料は2025年11月に2か月連続で過去最高を更新しました。こうした状況を背景に、都は低廉賃貸住宅の供給拡大と、子育て世帯の都外流出抑制を目指しています。 


東京都はすでに、都心部での良質住宅供給や老朽マンション建替えなどを条件に、容積率を約200〜500%引き上げる制度を運用しています。 


新制度ではこれに加え、周辺相場より低い賃料の賃貸住宅を供給する場合にも追加容積を付与し、その増加幅は立地や適用プログラムに応じて変動する見込みです。 


例えば敷地面積4,000㎡の土地で容積率が100%上乗せされれば、延床面積を4,000㎡追加できます。この追加分で当初計画より約50戸多く供給できれば、一部住戸の賃料を相場の8割以下に設定しても、事業全体の利益水準を従来型開発と同程度に維持できると想定されています。 


東京都が検討している容積率緩和イメージ
東京都が検討している容積率緩和イメージ(日経新聞提供)

検討されている柔軟な仕組みの一つとして、低廉賃貸住宅を別棟で供給した場合でも容積率緩和を認める案があります。デベロッパーは近接エリアの別敷地で低廉住宅を新築・改修することで、元の開発地での容積率緩和を受けられる可能性があります。 


これらの施策の狙いは、市場以下賃料を設定してもデベロッパーの収益性を確保し、地価・建設費の高い都心部でもアフォーダブル住宅の供給を加速する点にあります。 


こうした住宅は一般に「アフォーダブル住宅」と呼ばれ、家賃高騰が社会問題化したニューヨークやロンドンなどで普及してきました。東京はこれまで導入が遅れていましたが、近年は公的関与を拡大しつつあります。 


この一環として東京都は、総額200億円超の官民ファンドを設立する計画です。都が100億円を出資し、民間から少なくとも100億円以上を募ります。 


同ファンドはアフォーダブル住宅事業に特化して投資し、野村不動産を含む4コンソーシアムが運営候補に選定されています。2026年度以降、段階的に約300戸を供給する予定です。 


出典: 

日経電子版(全文の購読には課金が必要です) 

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