東京の人口流入が4年ぶり減少、住宅費高騰が若年層の流入を抑制
- Tsubasa Yajima

- 2月4日
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2026年2月3日付の日本経済新聞は、東京への人口集中のペースが鈍化していると報じました。 同日、総務省も、東京都の転入超過数が2025年に減少し、4年ぶりの減少となったと発表しました。長年続いてきた首都圏への人口流入に変化の兆しがみられます。
東京都の2025年の転入超過は65,219人で、前年から14,066人減少しました。
特に東京23区への転入超過は19,607人減の39,197人と、東京都全体よりも大きく落ち込みました。
減速しているとはいえ、東京は依然として転出を上回る転入超過を維持しており、日本の経済・教育の中心としての吸引力は続いています。

首都圏(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県)全体でも転入超過は123,534人と、前年から12,309人減少し、4年ぶりの縮小となりました。一方で東京都を除くと、埼玉県と神奈川県では流入がむしろ拡大しています。埼玉県は22,427人(前年比+691人)、神奈川県は28,052人(+1,089人)となり、千葉県は7,836人とわずかに減少しました。
東京の人口流入鈍化の主因として、住宅費の上昇が挙げられます。特に23区ではマンション価格と家賃の上昇が顕著です。
不動産情報サイトのアットホームによると、専有面積30㎡以下の単身向け賃貸住宅の平均募集家賃は、この1年で1万円以上上昇し、2025年12月には106,854円となりました。これは統計開始(2015年)以来の最高水準です。より広い住戸の家賃も前年比約1割上昇しました。
また不動産経済研究所によると、東京23区の新築マンション平均価格は2025年に21.8%上昇し、1億3,613万円となりました。周辺県の上昇率を大きく上回っています。
日本大学の中川雅之教授は、住宅費の急騰により、これまで都心に流入していた中所得層の若年層が流入しにくくなっていると指摘しています。特に転居が集中する3〜4月以外の時期に減少が目立つといいます。
一方、埼玉・千葉・横浜・川崎などの郊外都市では流入の大幅な減少はみられず、需要が首都周辺へシフトしている可能性があると中川氏は述べています。
専門家の中には、今後さらに東京への流入圧力が弱まる可能性を指摘する声もあります。片山善博・元総務相は、高い家賃が現役世代の居住を抑制し、高齢層にとっても高コスト都市に住み続けるメリットが薄れていると指摘しました。
また、日本の出生数減少により若年人口自体が減る中、東京への人口集中は「最終段階」に入っている可能性があるとも述べています。
林芳正総務相は、政府として人口移動の動向を注視するとした上で、地方創生政策は一定の成果を上げているものの、長年続く東京一極集中の流れを逆転するには至っていないと述べました。



