東京建物、木造ハイブリッド構造マンションを公開|CO2排出309トン削減
- Tsubasa Yajima

- 3月3日
- 読了時間: 3分
東京建物は2026年3月2日、木材を活用したハイブリッド構造の賃貸マンション「Brillia ist 洗足池の森」が完成したと発表しました。同社にとって木材を取り入れたハイブリッド構造の賃貸住宅としては初のプロジェクトとなります。
この建物は東京都大田区に位置する地上5階建て・全42戸の物件で、東急池上線の石川台駅から徒歩4分、洗足池駅から徒歩5分の場所にあります。

「Brillia ist 洗足池の森」の外観イメージ/東京建物プレスリリースより
敷地面積は1,117.94平方メートルで、三井ホームの木造ハイブリッド構法「Mokusion」を採用して開発されました。「Moku」は木造、「sion」は日本でコンクリート造の集合住宅を指す「マンション」を意味しています。
構造は木造の壁式構造をベースとし、一部に鉄筋コンクリートを組み合わせたハイブリッド構造です。延床面積は2,073.74平方メートルで、住戸面積は28.26〜50.14平方メートル。間取りは1DKと2LDKが用意されています。
このプロジェクトは、東京建物が進める脱炭素化と循環型経済への取り組みの一環として位置付けられています。主要構造に木材を使用するだけでなく、共用部や一部住戸の内装にも自然木材を多く採用しています。
構造材として使用された木材は491.96立方メートル、仕上げ材は11.06立方メートルで、合計503.02立方メートルの木材が使用されています。 建物は耐震性、耐火性、耐久性において鉄筋コンクリート造と同等の性能を確保しています。
同社によると、同規模の鉄筋コンクリート造の建物と比較した場合、建材製造から建設までの過程で約309トンの二酸化炭素排出量削減が見込まれています。また、木材による炭素固定量は538トンと算定されており、これは樹齢36〜40年のスギ約1,769本分に相当します。

「Brillia ist 洗足池の森」のメインエントランスロビー写真/東京建物プレスリリースより
構造だけでなく、内装における木材利用もこの物件の特徴となっています。共用部では、エントランスホールやラウンジの壁や天井仕上げに天然木が使用されているほか、エレベーター前の階数表示サインにも木材が採用されています。さらに、メインエントランス正面には木材を使ったアート作品が設置されています。

「Brillia ist 洗足池の森」のインテリアサンプル写真/東京建物プレスリリースより
住戸は標準住戸と「木質仕上げ住戸」に分かれています。木質仕上げ住戸は1階と3階に配置されており、壁や天井にはアッシュ材を使用し、床にはウォールナット突板フローリングを採用しています。キッチンや洗面台の収納、建具、下がり天井などにも天然木材が使われています。
標準住戸でも木目調のフローリングシートや木目柄の壁材を使用し、木の質感を意識したデザインとなっています。
賃料は標準住戸の場合、1DK(約28平方メートル)が月額15万6,000円〜16万3,000円、1LDK(30〜40平方メートル)が17万8,000円〜18万5,000円、2LDK(40〜50平方メートル)が22万円〜25万6,000円となっています。
木質仕上げ住戸は、標準住戸に比べて月額3,000円〜7,000円ほど高い賃料設定となっています。
募集は2月27日に開始され、現在までに約1割の住戸に問い合わせがあり、そのうち約半数が木質仕上げ住戸への申し込みとなっています。
建設費は公表されていませんが、同社は同規模の鉄筋コンクリート造の建物と比較して「やや高い水準」であったと説明しています。 東京建物の住宅リーシング部シニアマネージャーである佐々木亮介氏は、3月2日に開催された記者発表で次のように述べています。
「現時点で次の木造賃貸マンションを開発する具体的な計画はありませんが、事業性を踏まえて今後のプロジェクトを検討していきます。」



