日銀のマイナス金利解除で円高へ?|専門家が予測する円相場と日銀政策の行方
- Tsubasa Yajima

- 2023年12月18日
- 読了時間: 3分
2023年12月17日、Bloombergは過去3年間にわたり大幅な円安が続いた円相場について、2024年は転換点を迎える可能性があると報じました。Bloombergが実施した市場関係者への調査によると、多くの専門家が2024年の円高進行を予想しています。
背景には、日本銀行(日銀)がマイナス金利政策を終了し、金融政策正常化へ向かうとの見方があります。
また、米国ではFRB(連邦準備制度理事会)が利下げに転じる可能性が高まっており、日米金利差の縮小が円高要因として注目されています。
過去にも市場では円高予想が繰り返されてきましたが、その多くは外れてきました。
しかし今回は、日銀の政策修正が現実味を帯びていることに加え、市場関係者の間でも政策変更に関する議論が活発化しており、これまでとは状況が異なるとの見方が広がっています。
市場予想では、2024年末のドル円相場は1ドル=135円前後まで円高が進む可能性があるとされています。
専門家が予想する2024年の円相場
Bloombergが紹介した主要市場関係者の見通しは以下の通りです。
後藤祐二郎氏(野村證券)
FRBやECBによる利下げが円高を後押しすると予想。景気後退局面ではドル円は130~135円程度まで下落する可能性がある一方、ソフトランディングの場合は140円前後が下限になるとみています。
横内武史氏(三井住友DSアセットマネジメント)
主要中央銀行の利下げと日銀の政策転換によりドル円には下落圧力がかかると予想。ただし日本経済の回復力を踏まえると円高進行には一定の限界があると分析しています。
町田浩之氏(ANZ)
米国金利の低下によるドル安を予想。日銀が追加利上げを行わなくても、米国の金融政策次第で円高が進む可能性があるとしています。
新原健介氏(ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ)
高金利と米国経済の底堅さがドルを支えているものの、その前提が崩れた場合には円高が進みやすいと指摘しています。
多田出健太氏(大和証券)
FRBによる利下げが進めばドル円は130円を下回る可能性があると予想。一方で米国経済がソフトランディングを実現した場合は140円超の水準を維持する可能性もあるとしています。
井野鉄兵氏(三菱UFJ銀行)
米大統領選を控えた経済政策やFRBの利下げ観測を踏まえ、日銀は2024年中に金融政策正常化へ向かうとの見方を示しています。
円高予想は実現するのか
2023年は市場の円高予想が外れる場面も多く見られました。
しかし2024年は、日銀のマイナス金利解除観測やFRBの利下げ期待など、これまでになかった環境変化が重なっています。
円高シナリオが実現するかどうかは、日銀とFRBの金融政策に加え、米国経済の成長率や世界的な投資マネーの動向にも左右されることになりそうです。


