長野県の地価上昇続く|白馬・軽井沢のリゾート需要に加え妙高開発も追い風
- Tsubasa Yajima

- 3月19日
- 読了時間: 4分
2026年3月17日付の日本経済新聞は、国土交通省が公表した2026年公示地価をもとに、長野県内の地価が上昇を続けていると報じました。特に白馬村や野沢温泉村など世界的なスキーリゾートに加え、軽井沢エリアでの移住需要が地価上昇を牽引しています。

長野県松本市にある松本城 ( Photo by Alexander Schimmeck on Unsplash )
人口減少や地価下落が続く地方エリアが多い中、長野県は全国でも数少ない安定成長を示す地方市場として注目されています。
国土交通省による2026年公示地価(2026年1月1日時点)では、長野県の全用途平均地価は前年比1.1%上昇し、3年連続のプラスとなりました。
白馬・野沢温泉が商業地を牽引
特に商業地市場で上昇傾向が鮮明となっています。県内商業地は平均0.7%上昇しました。
市町村別では白馬村が35.2%上昇でトップとなり、軽井沢町が13.7%上昇で続きました。移住先として人気を集める御代田町も1.1%上昇し、再びプラスへ転じています。
また、長野市(+1.4%)や松本市(+1.2%)など主要都市でもマンション開発が地価上昇を後押ししています。
白馬・八方尾根スキー場近くの商業地は35.2%上昇し、全国の商業地上昇率ランキングで3位となりました。国際的リゾート地としての需要の強さが際立っています。
海外資本によるリゾート開発が加速
長野県のリゾート市場では、ホテルやコンドミニアム需要の拡大が地価上昇を後押ししています。背景には海外投資家による大型開発の増加があります。
不動産鑑定士の今牧一宏氏は、「海外投資家による大型開発が進み、ホテルやコンドミニアム需要が地価を押し上げている」と指摘しています。
白馬や野沢温泉は、世界的なスキーリゾート市場と比較すると依然として割安感があると見られており、海外投資家からの注目が続いています。
軽井沢では移住・二拠点居住需要が拡大
軽井沢周辺では、ホテル開発に加え、移住需要が地価上昇を支えています。
リモートワーク定着により、都市部と地方を行き来する「二拠点居住」需要が拡大。特に東京圏の高所得層を中心に、軽井沢人気が高まっています。
その需要は隣接する御代田町にも波及しており、観光だけでなく定住・移住ニーズが地価の下支え要因となっています。
住宅地でもリゾート需要が鮮明
住宅地でも同様の傾向が見られています。
県内住宅地は平均1.2%上昇し、4年連続のプラスとなりました。
上昇率上位は白馬村(+22.8%)、野沢温泉村(+21.7%)、軽井沢町(+12.1%)でした。
特に白馬の別荘エリアでは33.0%の上昇を記録し、全国住宅地上昇率で1位となりました。野沢温泉でもスキー場周辺エリアが高い上昇率を示しています。
需要に対する限定的な供給が価格上昇を後押し
白馬や野沢温泉では、大規模開発可能な土地供給が限られていることも価格上昇要因となっています。
今牧氏は、「野沢温泉は温泉街特有の街並み構造により大規模用地が少なく、閉業した旅館や店舗跡地の取得競争が起きている」と説明しています。
供給制約と継続的な需要増加が重なり、価格上昇が持続しやすい市場構造が形成されています。
妙高エリアの大型開発も信越〜北陸マーケットを後押し
長野県隣接地としては、新潟県妙高市も北信越リゾート市場の成長ドライバーとして存在感を高めています。
白馬や長野市からアクセスしやすい妙高エリアでは、大型リゾート開発計画を背景に投資家の注目が高まっています。
特にシンガポール系不動産ファンドのペイシャンス キャピタル グループ(PCG)は、今後10年にわたり2000億円規模で妙高高原にホテルや商業施設を開発する計画を公表しています。
こうした投資は妙高単体だけでなく、北信越アルペンリゾート市場全体への期待感を高めており、周辺エリアの地価上昇にも波及効果をもたらしています。



