渋谷宮益坂再開発プロジェクトを東京都知事が承認
- Tsubasa Yajima

- 5月2日
- 読了時間: 3分
2025年4月30日、東急株式会社、ヒューリック株式会社、宮益坂地区市街地再開発準備組合は、東京都が「宮益坂地区第一種市街地再開発事業」における正式な再開発組合の設立を認可したと発表しました。これは、渋谷東側エリアの変革における大きな一歩となります。

渋谷駅方面を望む外観のCGレンダリング。昼間のレンダリングでは、中央の高層ビルがAウィング、その右側に木材ファサードのBウィングが見えます。右側には夜間のCGレンダリング。レンダリング画像は、記事末尾にあるデベロッパーのプレスリリースより
渋谷の都市再生「第二ステージ」が始動
渋谷駅東側に隣接する1.4ヘクタールの敷地に位置し、4社9路線が乗り入れる東京有数の交通拠点であるこのエリアで、宮益坂プロジェクトは、利便性に恵まれながらも都市インフラの面では長年見過ごされてきた地域の活性化を目指しています。

デベロッパー提供の俯瞰マップ(一部Patience Realtyにより翻訳)
この再開発では、分断された歩行者動線や高低差による課題といった長年の問題に対応し、接続性や公共空間の整備が図られます。

デベロッパー提供の地下アクセス断面図CGレンダリング
この取り組みは、渋谷の都市再生「第二ステージ」を代表するプロジェクトと見なされており、ペデストリアンデッキや地下通路など現在進行中の駅周辺整備と連携しながら、東口エリアに一体的なデザインと機能性を拡張する計画です。
3つのゾーンにまたがる大規模複合開発
この敷地は3つの主要なブロックに分けられます。
Aウィング:地上33階・地下3階、高さ180メートルのタワーで、オフィス、ホテル、国際水準のホール・会議施設、イベントスペース、産業インキュベーションセンターを備える予定。この旗艦ビルは、ビジネスとイノベーションの国際的拠点となることを目指しています。
Bウィング:地上7階・地下2階建ての商業施設で、小売やライフスタイル関連の店舗が中心となります。
Cウィング:低層構造で、渋谷宮益御嶽神社を再建・近代化する計画。地域の文化的アイデンティティの継承と刷新を目指します。

AウィングとBウィングを示す開発断面図。Cウィングはここには描かれていませんが、下には再建された渋谷宮益御嶽神社の完成予想CGが掲載されています。図面と以下のCGレンダリングはデベロッパー提供

開発全体の延床面積は約201,300平方メートルです。
このプロジェクトは、日本政府より国家戦略特区の指定を受けており、東京が国際都市として今後発展していくうえでの重要性が強調されています。この指定により、建設遅延のリスクも軽減されます。
プロジェクトの経緯と今後の予定
2015年:地域検討会設立により計画が始動
2019年:準備組合設立
2023年:国家戦略特区として認定
2025年:市街地再開発組合が正式に承認
2026年(予定):権利変換計画の認可
2027年(予定):着工
2031年(予定):完成・開業
参考資料:
東急株式会社プレスリリース



