日本はなぜ移民受け入れに慎重なのか|人口減少と不動産市場への影響
- Tsubasa Yajima

- 2024年5月17日
- 読了時間: 2分
2024年5月2日、ジョー・バイデン米大統領は、日本を「外国人嫌悪(xenophobia)」によって経済成長が停滞している国の一つとして挙げ、移民受け入れの少なさが要因だと指摘しました。
これに対し、日本政府は「遺憾」とコメントしており、日本外交においては比較的強い不快感を示す表現として受け止められています。
一方で、日本の人口減少問題は広く知られているものの、日本国内の在留外国人数や訪日観光客数はいずれも過去最高水準に達しています。多くの外国人は、日本社会から比較的歓迎されている側面もあります。

ピュー・リサーチ・センターがまとめた日本を含む各国の移民政策に対する姿勢(TLDR YouTube動画より)
日本が移民政策に慎重な背景には、他の先進国の事例があります。移民受け入れを積極的に進めた国々でも、人口増加が必ずしも一人当たり生産性の向上につながっていないケースが見られます。
なぜ生産性が日本の住宅不動産市場に重要なのでしょうか? 生産性の向上は賃金上昇につながり、家計の借入余力を高め、不動産購入能力を押し上げます。
また、人口増減は不動産需要とも直結しており、人口流入エリアでは価格や賃料が上昇しやすく、逆に人口減少エリアでは需要低下につながります。
日本とアメリカを単純比較することは適切ではないとの見方もあります。米ドルは世界の基軸通貨であり、アメリカ経済は特別な優位性を持っているためです。
より比較対象として近いのは、カナダかもしれません。 日本とカナダはいずれも先進国であり、人口が主要都市圏に集中する点でも共通しています。一方で、移民政策については対照的な立場にあります。
カナダの事例では、大規模な移民受け入れと緩い政策運営が、住宅価格高騰やインフラ負荷など、さまざまな経済課題を引き起こしたとの指摘もあります。
日本においても、今後移民受け入れを拡大していく流れは避けられないと考えられています。そして、その増加は長期的に不動産価格や賃料を下支えする要因になる可能性があります。
ただし、日本がどのような形で移民政策を進めていくかは、今後も慎重に判断される見通しです。日本らしく、他国の成功例と失敗例を詳細に分析しながら、段階的に制度設計が進められていく可能性があります。
参考資料:
Japan is not a xenophobic country (Noahpinion Substack /ピュー・リサーチ・センターなどを引用)


