日銀利上げでも円安継続か|バークレイズが分析するドル円160円の防衛ライン
- Tsubasa Yajima

- 6月12日
- 読了時間: 2分
2026年6月10日に放送されたCNBC「Squawk Box Asia」のインタビューで、バークレイズの日本FX・金利戦略責任者である門田真一郎氏(Shinichiro Kadota)が、日銀の金融引き締めだけでは円安是正の効果は限定的との見方を示しました。
インフレ率は今後も2%近辺で推移する可能性が高く、円相場を支えるための実質的な手段は利上げではなく為替介入になるとの見解を示しています。
主なポイント
ドル円160円近辺で政策対応が再び焦点に
足元ではドル円相場が160円近辺まで円安が進行しており、日本の政策対応が再び注目されています。
門田氏は、円相場の防衛策として重要なのは日銀の利上げではなく、政府・日銀による為替介入であると指摘しました。
日銀は追加利上げを進める可能性がありますが、市場では急速な利上げは難しいとの見方が根強く、円安を止めるには十分ではないと考えられています。
また、高市政権の財政政策との整合性も、日銀の金融政策運営における制約要因として挙げられています。
ドル円相場が160円近辺にとどまる場合、為替介入が再び実施される可能性も意識され始めています。
円安の背景は日米金利差だけではない
インタビューの中で特に注目されたのは、ドル円相場が100円台から160円近辺まで円安が進んだ背景分析です。
門田氏は円安要因を以下の3つに整理しました。
・日米の金利差拡大
・米国のAI投資ブームによるドル需要増加
・高市政権リスクプレミアム
円安は単なる金利差だけでなく、米国への資本流入や日本の政治要因も複合的に作用しているとの見方です。
日銀は2%インフレ定着を意識
門田氏は、日本経済がデフレ局面を脱しつつある可能性にも言及しました。
賃金上昇や人手不足が進む中で、インフレは一時的な輸入物価上昇ではなく、より持続的なものになりつつあると日銀は認識していると指摘しています。
バークレイズは、日本のインフレ率が今後も2%近辺で推移すると予想しており、日銀は段階的な利上げ路線を維持すると見ています。
中東情勢も円安要因に
中東情勢の緊迫化も、日本経済に影響を与える重要な要素として挙げられています。
エネルギー価格の上昇や原油輸入増加は、日本企業によるドル買い需要を高め、円安圧力を強める可能性があります。
バークレイズは、ドル円相場が155~160円のレンジで推移すると予想しており、日本政府は160円近辺を防衛ラインとして意識していると分析しています。
また、為替介入がなければ、ドル円は現在よりさらに円安が進んでいた可能性もあると指摘しました。
出典:
CNBC「Squawk Box Asia」


